命を食べて、命をつないでいる感覚を味わったことがありますか?
当たり前のことですが、食べ物は生き物です。
今私が生きているのは、小さな命を食べたから。
畑をするようになって、食べ物の尊さをひしひしと感じるようになりました。
畑の土から生えた野菜。
土の中には、ミミズなどの土壌生物や、微生物がたくさん暮らしています。
小さな生き物たちは、土を耕し、野菜の養分を作ってくれます。
つまり、私たちが食べているものは、人の力だけでは作り出せないということです。
種を蒔くのは人間でも、実際に植物を育むのは人以外の生物で、私たちはそれを「自然の力」と呼びます。
数え切れない小さな生き物たちが、協力して作ってくれた命。
「本当に食べて良いのかな」と思ってしまうこともあります。
しかし、私は私の命をつなぐために、食べなければならない。
だからこそ、命を食材に変える調理という行為を、大切に、丁寧に行うべきだと思います。
そして、どんな命もありがたくいただくことが、私たちにできる「小さな命の供養」なのではないかと思います。